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〈厚木王子・下〉厚木王子初めての夏。変わらぬ青と、新たな二本線



校名が変わる。ユニフォームが変わる。野球部のOBからすると寂しさもあるが、思いはつながっている。厚木王子になって最初の夏に挑む3年生は、2学年上の厚木東の先輩たちの思いも背負って戦う。

(文・写真/久保弘毅)



9人で補いながら、新たな可能性を見出す


 選手がようやく9人そろい、練習試合でも徐々に戦えるようになった。和田監督は、昨年からの成長を心から喜んでいる。

「昨年はどことやっても10点以上取られて、9回できるかどうかといった試合ばかりでした。今年はなんとか試合になっています。まだミスが続いたり、詰めの甘いところはありますけど」

 投手陣では、2年生のアンダースロー・安齋彰がテンポよく投げ込み、試合をつくる。体重50kg台の細身の体でも、腕がよくしなり、制球に間違いがない。長身の森屋晴仁はスライダーがいい。





森屋は投手も内野もこなすオールマイティな3番打者。物静かだが、頼りになる


 9人しかいないから、守備位置は全員でカバーしながらになる。投手も全員がまず試してみて、よければすぐに使われる。和田監督は「選手には『可能性は無限大だよ』と言っています。可能性はみんなにある。試してみて、できたら、それでいいじゃん。そんなスタンスでやっていたら、意外な可能性が見つかるんですよ」と笑う。

 最近では守りの要だった2年生ショートの原田琥太郎が、マウンドに上がっていい球を投げることが判明した。6月の練習試合では、チーム初の勝利投手になっている。



2年生の原田は本来はショートだが、落ち着いたピッチングで試合をつくれる

 1年生では、2番セカンドに入る宮田瞬生が、センスの良さを発揮している。

 左投手から三盗を決めたり、二遊間の守備位置を把握したうえで、広くなった三遊間に転がしたりと、状況がよく見えている。

 9人の力をひとつにまとめて、目指すは厚木王子としての初勝利。可能性は十分にある。少し控えめな3年生の森屋が、夏への意気込みを力強く語った。

「打っても投げてもチームを盛り上げて、全力で勝ちに行く。自分の結果よりも、チームの勝利を第一に考えてプレーします」



開会式前日の登録変更で1名追加登録があり、10名でこの夏を戦う


和田晃監督を囲んで試合後のミーティング。残された時間で、いかに無駄な失点をなくすか。選手一人ひとりが課題と向き合った



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