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〈桐光学園〉森駿太(3年・内野手)/プロのスカウトも注目する神奈川屈指のバッター



 バットを持つ右手を大きく回すと投手方向にグッと向け、左手を頭の近くに添える。イチロー(元マリナーズ)を彷彿とさせる打席でのルーティンは184cm、89kgの体がより大きく見えてくる。

 高校入学後、野呂監督からアドバイスを受け、打席での毎回の決め事となった。森がその意図を説明する。

「自分の場合、どうしても気持ちが入り込んで視野が狭くなってしまう。でも、このルーティンを打席でやることで、ピッチャーだけを見ずに視野を広げて周りを見るようにしています。自分が悪いときに気持ちをリセットできるというのか、そのような技を持てたのはとても大きいですね」


 チームのキャプテンとしてプレーや立ち居振る舞いで引っ張る存在でもある。攻守交代の際には常に全力疾走でポジションへ向かい、攻撃中のベンチでは本塁側の最前列に位置し、チームを鼓舞し続ける。

「自分の欲が出てしまうと良い結果につながらないため、まずはチームが勝つために自分が何をすべきかを打席で考えています」と語るように、フォア・ザ・チームの献身的な姿勢も見逃せない。

 自らのストロングポイントについては「自分の体を生かした長打力」と評する。ここまでの高校通算本塁打は47本(6月29日時点)。「新基準バットに代わっても自分のスイングをして芯に当たれば、フェンスオーバーする自負はあります」とその打撃に自信を持つ。

 ピッチャーとしては最速141km/hの直球を誇り、今春は2試合に先発。バッターだけでなくピッチャーとしても目が離せない。「かわすピッチングではなく、気持ちで真っ直ぐ押していく」と自らのピッチングスタイルを表現する。バッターだけでなくピッチャーでも注目だ。


 森のバッティングはプロのスカウトも注目する。上のステージでのプレーを見据え、「大事な場面での一本が勝負」と力を込める。

「強いピッチャーや強い相手、準決勝以上での試合で打てるかが評価につながると思います。フリーバッティングを見てもらうのではなく、大事な場面での一本がこれからの勝負です」

 神奈川を制し、「桐光学園に森駿太あり」と甲子園でのプレーを思い描く。



今春からサードへコンバート。 守りでもチームを引っ張る




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